福島県 玉川村で出会う、イロイロなコト。

明治から麺一筋!老舗製麺所「有限会社釘屋商店」

2020.06.01

明治12年から続く、知る人ぞ知る麺屋「有限会社釘屋商店」さんをインタビューしてみました。

 

-お店の歴史を教えてください。

釘屋商店は、元は金属関係を扱っていたお店でした。戦後の混乱期に一度破産しましたが、当時社長であった父が戦後の食糧不足から「お米の代わりに麺だ、お米を食べられない人が麺を食べる」と着目したのが始まりです。釘屋商店としては12代目ですが、製麺所としては2代目です。

 

-人気商品はなんですか?

ゆで4種類、乾麺4種類(形態に分けると50種類)と種類が豊富なんですが、一番人気はやきそばですね。乾麺の冷やし中華も人気があります。

変わり種だとヨモギの麺なんかもあります。本物のヨモギを使っていますよ。

 

-先代から受け継いだ思いなど教えてください。

「商売は大きくすることは簡単、小さくするのは大きくする3倍難しい」と言われていました。私自身は大学卒業後すぐに家業を継いだのですが、30歳前後までは、大きい仕事をしたいとばかり考えていて。でも、派手に売れば売るほど経費が掛かっていきました。

無闇に広げすぎず、品質を落とさないで、おいしいと思ってもらえる商品を作っていく。これが大切なんだと教わりましたね。

 

-お客様の反応で嬉しかったことはなんですか?

うちの一番の強みは学校給食に麺を使ってもらえることなんですが、やはり「子供の時に給食で食べたことがある」「思い出の品」と言って買いに来るお客さんが多いんです。
同窓会で食べたい!と依頼が来ることもあります。地元の人に愛されている証拠かなと思えます。

 

-今後の展望を聞かせてください。

引き続き、「品質より安全が一番大事」をモットーに学校給食は続けていきたいですね。そして品質を落とさず、今のおいしさを次の世代に変わらず受け継いでいきます。

2代続けて、「麺の乾燥具合を左手で測る」技を身につけましたので…マニュアル化できないところもありますが、今後もおいしい麺を作り続けます。

 


有限会社釘屋商店

住所:福島県石川郡玉川村大字中屋敷前35−4

販売商品:ゆで麺・乾麺(うどん、そば、中華麺)、ヨモギ麺